聖隷三方原病院 高度救命救急センター    ドクターヘリのブログ

静岡県西部地区でドクターヘリを運営している 聖隷三方原病院 高度救命救急センターのブログです.

第42回日本救急医学会総会・学術集会に参加しました

救命救急センター 救急科 志賀です。

2014年10月28日~30日、福岡県福岡市で第42回日本救急医学会総会・学術集会が開催されました。

当院救命救急センターからは、3名が発表を行いました。

早川先生:「高齢化社会における救命救急センターの現状と課題」

人口の高齢化に伴い、救命救急センターとして従来の重症外傷などへの迅速な対応に加えて、高齢者救急にも広域かつ柔軟に対応が必要になる可能性について言及しました。

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中谷先生:「市街地におけるドクターヘリ活動の有用性」

ドクターヘリは遠隔地だけでなく基地病院近隣でも有効に活用されていること、そのためにはより早いタイミングでのドクターヘリ要請とランデブーポイントの決定が益々重要になることを強調しました。

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志賀:「ドクターヘリが複数傷病者事案に迅速に対応するためのキーワード」

複数傷病者事案はその頻度が少ないこと、そして重症傷病者に迅速に対応するには応援ドクターヘリとの連携強化が重要になること、更に応援要請のための指標について提示しました。

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当院から参加した3人それぞれが、救命救急センターやドクターヘリの診療実績を提示し、現状の課題や今後の方策に関して考察しました。また座長の先生方や会場の皆様から、貴重な質問や多くのアドバイスを頂きました。本当にありがとうございました。

年一回の日本救急医学会総会は全国から救急医が集まる、私達にとって最も大きな学会です。自分達の現状を改めて見返すだけでなく、日本各地の救急診療の状況や救急医の想いを聴くことが出来て、沢山の刺激を受けました。

学会には救急科全員が参加出来る訳ではありません。3人の発表の間、淺井先生・矢野先生・松浦先生に救命救急センターの診療を支えて頂きました。ありがとうございました。

私達にとって次の大きな学会は、11月15日の日本航空医療学会になります。秋は学会が続きます。日常診療に加えて、学術面でも各地域の方々と互いに高めあえれば・・・と思います。



救出・救助事案への対応

救命救急センター 救急科 志賀です。

昨日10月24日、第161回静岡県西部ドクターヘリ事後検証会が開催されました。

まずは前月9月の全事案(ドクターヘリ49件+消防ヘリ1件+ドクターカー5件)を振り返りました。

次に事例検討。

<事例①>
市街地で発生した重症外傷事案に関して、出動救急隊→フライトナースの長谷川さんの順に発表。その中で、市街地特に中心部でドクターヘリを活用するためには着陸地点(合流地点)の早期の決定が非常に重要であり、そのためにもより一層早期のドクターヘリ要請が重要になることを、全体で共有しました。

<事例②>
県中部の山間地奥深くで発生した山岳救助事案に関して、矢野先生から発表。山岳救助事案では、ドクターヘリの他に地上の救急隊と空の消防・防災ヘリとの密な連携が特に重要である点が強調されました。

さて、本日10月25日のドクターヘリ医療スタッフは、志賀とフライトナースの小割さんでした。

ドクターヘリ出動要請は2件。いずれも中東遠管内で発生した救出・救助事案に対応しました。

救出・救助事案では、消防機関(消防隊、救助隊、救急隊)との連携が一層重要になります。本日の2件ではどちらも、患者さんの救出・救助が非常に速やかに行われています。尚かつ消防覚知後直ちにドクターヘリ要請であり、救出・救助後の患者さんと医療スタッフとが早期に接触して治療を開始することが可能となっています。それぞれ患者さんに現場で出来る最大限の対応を行いつつ、地元の医療機関にドクターカー方式で医療搬送しています。

患者さんの引き継ぎの際に、限られた時間の中ではありますが、小割さんはご家族への対応も行っています。ドクターヘリで重症患者さんに対応する際、突然の病気や怪我等で、ご本人だけでなくご家族のご負担も大きいはずです。救急隊・医師看護師・運航スタッフという限られた人員で行う現場活動の中で、フライトナースの役割の1つとして「ご家族へのケア」も重要と言われています。

ご協力頂きました各関係機関の皆様、ありがとうございました。今後とも益々の連携をお願い致します。

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昼も夜も.

みなさん,こんばんは.
今日のブログ担当はちょっとお久しぶりの中谷です.

当院ではドクターヘリのほかに,要請があれば可能な限りでドクターカーも運用しています.
日中は専属の事務の方の運転で病院の救急車でドクターカー対応していますが,
夜間は浜松消防の救急車に病院まで迎えに来てもらって現場に行っています.

そんなドクターカーですが,ドクターヘリの飛べない夜間帯や,
天候不良でドクターヘリが飛べない時にも活用していますし,
病院近隣でヘリで行くより車の方が早いときなどにも使われます.

昨夜はそんなドクターカーの要請が一晩で3件あり,全てに対応しています.
なかでも高速道路での多重事故事案では,10数名の多数傷病者を全員受け入れに応じています.
夜勤の矢野先生は朝にはふらふらになっていましたが,多くの命を救うことが出来ました.
お疲れ様でした!!

日は登って今日のヘリ担当は,私と有賀Ns.,OJTで元野Dr.の三人体制でした.
要請は3件.重症外傷,重症内因疾患などに対応しましたが,
いずれも元野先生がイニシアチブを取って診療にあたってもらっています.
最後の搬送は家族の付き添いもあり,元野先生に搬送をお願いし,私は陸路で帰投となりました.

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      久しぶりの陸路での帰投となりました...ヘリを見送るのも久しぶり...

昼はドクターヘリ,夜間やヘリで対応できない時はドクターカーと柔軟に対応しています.
研修医や研修に来て下さっている先生方にも,積極的に病院前診療に参加して頂き,
当院での研修をより有意義なものにしてもらっていると思います.

出動救急隊ピックアップ

救命救急センター 救急科 志賀です。1日遅れの更新になります。

昨日10/20のドクターヘリ医療スタッフは、志賀・有本先生(2年目研修医/OJT)・鈴田Nsでした。

ドクターヘリ出動は1件。市内最北端の山間地より、救急隊現場到着前の要請でした。

山間地にドクターヘリが出動する意義は、①患者さんへの早期診療開始、そして②早期の医療搬送(間断なく医療行為を継続しながら搬送する)、この二点と思います。

しかし山間地は地形の面で、ヘリコプターが安全に離着陸出来る場所はかなり限られてしまいます。市街地のように現場直近に離着陸出来ることは非常に希です。

そのため、①②を実践するためには、ヘリコプターの離着陸場の決定と出動救急隊とのアクセス、この両者が重要になります。

昨日の事案では、現場に向かう救急隊とドクターヘリは、互いの位置(特に救急隊の進路)を消防無線交信で確認しあい、現場やや手前の施設駐車場を離着陸場に設定。医療スタッフはドクターヘリから救急車に乗り換え、救急隊と共に現場に入りました。患者さんの現場対応の後、地元の医療機関にヘリ搬送を行いました。

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山間地では救急隊1隊で広範な地域を管轄していることも多く、消防側の人員も限られます。このように「出動救急隊ピックアップ方式」でドクターヘリ医療スタッフが現場投入されることもしばしばです。そうすることで、より早い時間軸で医療スタッフと患者さんが接触する事が可能となります。

そのためにはまず、消防機関による極早期のドクターヘリ要請が前提となります。次いでドクターヘリと救急隊が消防無線で綿密かつ簡潔に互いの位置情報を確認すること、更に互いの土地勘や過去の着陸実績の有無の確認が重要になります。

素早い判断で現場一歩手前の離着陸場を見つけて頂いた、ベテラン機長さんと整備士さんに改めて感謝です。そして共に出動した消防機関の皆様、現場活動に協力して頂いた関係者の皆様、患者さんを受け入れて下さった地元医療機関への皆様、本当にありがとうございました。









秋晴れの日曜日・・

皆様、ご無沙汰しております。フライトナースの有賀です<(_ _)>
(投稿は・・いついらいでしょうか・・。おサボりしてた訳ではありませんよぉ~「^m^)

日付が変わり・・秋晴れの昨日、松浦医師・OJT:元野医師・有賀 の3名体制でした。
要請は計:2件。①東部地区での複数傷病者発生に伴う応援対応と
②中東遠地区外傷事案の対応となりました。
(1件目のミッションが終了し帰投の際に要請が入り、形として連続対応となりました。)

10月19日①(富士山)
             ↑ 山頂がうっすら・・雪化粧の富士山が・・(p_-)

10月19日②(元野医師)
↑ ミッション終了後の束の間のひととき・・^m^ 高所対応もバッチリ!?元野先生ッ!

そう言えば最近の事後検証会では・・7月は東部ドクターヘリとの協働、
8月は市防災ヘリ・県防災ヘリ・県警ヘリとの協働、
9月は愛知ドクターヘリ・三重ドクターヘリとの協働・・
複数傷病者に対して複数機体での対応が標準となってきました。
(今回の事案も東部ドクターヘリチームから迅速に西部ドクターヘリにも応援要請あり。
西部ドクターヘリ到着時には複数傷病者への必要な現場対応及び収用先医療機関の選定も
完了、2機のドクターヘリでそれぞれ分散搬送しました。
東西ドクターヘリ間の情報共有、搬送先の選定、傷病者の引き継ぎなどが非常に
スムーズに進んだ事例でした。)

事案を元に、西部ドクターヘリが最先着だったら・・この場所だったら・・
等「たら・・れば・・」で考え、意見交換をする事は重要であると考えます。
考えていない事、考えつかない事は実臨床では出来ません。
(通常やれない事を、非常事態でやる事は不可能です。その為には・・)
そんな事をテーマに・・12月開催の「第12回静岡県西部ドクターヘリシミュレーション」
矢野先生企画で、今までの形式から少し変えて開催です!
(詳細は・・後日あらためて<(_ _)> 多くの皆様のご参加、お待ちしております!! )

10月19日③(夕暮れ)
           ↑ 日の入りは徐々に短く・・。17時過ぎには・・(゜レ゜)

有事に備えて・・日々準備をしスタッフ一同精進していきたいと思います。
皆様、今後とも宜しくお願い致します。フライトナース:有賀でした・・。

初期研修医の出動訓練を行いました。

救命救急センター 救急科 志賀です。

地元の消防機関からの夜間の現場出動要請に対して、夜勤の救急医やフライトナースに加えて初期研修医も出動する場合が時々あります。

昨今の出動要請の増加に伴い、初期研修医の側から「もっと現場活動を勉強したい」という声が自然と増えてきました。今年度の初めから大体月一回のペースで有志で訓練を行ってきましたが、今月からは臨床研修センター主催の勉強会となりました。

本夕も初期研修医が集まり、夜間のドクターカー出動を想定した出動訓練を2例行いました。2年目研修医に加えて、来年度を見据えて1年目研修医も訓練に挑みました。

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*救急車内で気管挿管とその挿管の確認をしています。

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*基地病院に電話連絡し、状況の共有を図ることも非常に大切です。
*この日の訓練は白衣で行っていますが、実際にはフライトスーツで出動します。

事例訓練の後は、指導役である実際のフライトドクターとフライトナースを交えて、スモールグループディスカッション形式で互いの活動の振り返りを行いました。

救命救急センターと臨床研修センターとが協力して出動訓練を支えて行くことで、 初期研修医の先生達には、将来の志望科に関わらずドクターヘリ基地病院で初期研修を行うメリットを活かして頂きたいです。

救命救急センターブログ 2周年を迎えました。

救命救急センター 救急科 志賀です。

本日のドクターヘリ医療スタッフは、志賀・有本先生(OJT)・鈴田Nsです。
 
ドクターヘリ出動要請は2件。多数傷病者事案を含む市内の山間地からの要請でした。更に、静岡県東部ドクターヘリによる搬送もありました。
 
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本日2014年10月10日で、聖隷三方原病院救命救急センターのドクターヘリブログは2周年を迎えます。今振り替えると、あっという間の2年間であったと思います。

ドクターヘリの出動要請が年々増える一方で、特に大きなトラブル無く日々の安全運航を果たすことが出来ました。これは私達フライトスタッフだけではなく、運航を担当する中日本航空さん、出動要請を頂く消防機関、患者さんに対応する県内外の各医療機関、行政機関、離発着等にご協力頂く近隣住民の方々、県東部及び近隣県のドクターヘリ、その他実に多くの皆様の、多大なご協力のお陰です。この場を借りて、改めてお礼申し上げます。
 
このブログは救命救急センターの有志で担当しているため不定期な更新となりますが、今後もドクターヘリに代表される、この地域に根差した救急医療や教育等の取り組みを時々ご紹介して参ります。益々宜しくお願い申し上げます。

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*昨夜の夜勤スタッフと本日の日勤スタッフです。救命救急センターは交替制勤務のため中々全員が揃いませんが、朝夕の勤務交替時はちょっとホッとする瞬間です。

有本先生もOJT開始しました

救命救急センター 救急科 志賀です。

静岡県西部は一昨日に台風上陸、昨日も雨模様でしたが本日になって天候回復。日中は少し動くと軽く汗ばむ位の陽気です。

ドクターヘリ医療スタッフは志賀・有本先生(2年目研修医/OJT)・山田Nsです。

要請は計2件。まず1件目(中東遠地域からの要請)に出動し、患者さんを管内の医療機関にヘリ搬送している最中に更に2件目(市内からの要請)あり。ドクターヘリ連続対応も検討しましたが、タイミングが合わず救急隊のみの活動の方が却って医療機関への搬入が早いと判断。こちらは不対応とし、ドクターヘリは1件目の搬送に専念しました。

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本日OJT開始した有本先生は、リハビリ科志望です。来年度以降は、急性期を乗り越えた患者さんのリハビリテーションに取り組みます。初期研修でしっかりと急性期医療を学ぶため、2年目で2ヶ月の救急科ローテーションを選択されました。ドクターヘリ基地病院で研修するメリットを活かし、今月は県立こども病院の元野先生と共に、ドクターヘリOJTに挑みます。


元野先生(静岡県立こども病院)のOJTが始まりました

救命救急センター 救急科 志賀です。

菊地先生と交替で、10月1日より静岡県立こども病院小児集中治療科から元野先生が研修に来られています。初日から約一週間の救急外来勤務を経て、本日は初めてのドクターヘリOJT。志賀・長谷川Nsとスタンバイに入ります。

元野先生の初フライトはスタンバイ開始前。朝出勤してフライトスーツに着替え終わった時に出動要請が入り、直ぐに準備を進めて対応を始めます。携帯資機材の確認、屋上ヘリポート直通エレベーターの起動、ヘルメット装着、機内乗り込み、シートベルト装着、無線接続・・・これらを一つ一つ一緒に行い離陸、現場に向かいました。

1件目の事案を終えた後に、改めて朝の機内点検とスタッフブリーフィング。機内のお掃除も一緒に行いました。

本日はドクターヘリ出動計3件。更に4件目は基地病院近隣からの出動要請あり、空論より陸路の方が却ってアクセスが速いと判断。他の患者さんの搬送を終えた別の救急隊が救急外来に居たため、消防指令センターと調整して直ぐに乗せて頂き、救急隊ピックアップ方式でドクターカー出動。小児事案であったため、元野先生と長谷川Nsの二人に対応して頂きました。

元野先生は、実は高い所がやや苦手と伺いました。しかしドクターヘリOJTに挑戦され、今日の出動では私達と一緒に飛行中は周囲を、離着陸時は主に下方を、しっかりと目で見て安全確認出来ていました。「飛んでみると意外に大丈夫です」との御感想が心強いです。初日の出動お疲れ様でした。3ヶ月間、成人主体の救急診療に加えて病院前診療についても積極的に経験を積んで頂きたいです。

また、私達も元野先生から重症小児診療などについて積極的に吸収させて頂きたいと思います。宜しくお願いします。

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